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『進撃の巨人』の「最終回」は、どこで読んだか、どこで見たかで中身が少しずつ違います。雑誌に載った最終話と、最終34巻と、アニメの完結編です。この記事では、その3つを並べて結末を追います。
この記事の結論
進撃の巨人の最終回は、第138話でミカサがエレンを討ち、第139話で巨人の力がこの世界から消えて終わります。 最終話の題は「あの丘の木に向かって」で、エレンの首は幼いころの彼が昼寝をしていた丘の木の下に葬られます。
ただ、地鳴らしで世界の人口の8割が失われたことや、道の世界でエレンが語った本音には、不満の声が集まりました。最終話を「ひどい」「意味が分からない」と受け取る声には、この2点がよく挙がります。
一方で、34巻の加筆やアニメの描き直しで、本誌の最終話とは印象が変わったという声もあります。どの版の話をしているのかを分けて読むと、評価の割れ方が見えてきます。
- 全34巻
2021年6月に最終巻 - 第139話
11年7か月の連載で完結 - 4つ
批判の主な論点
※この記事には『進撃の巨人』原作とアニメの結末に関する重大なネタバレが含まれます。会話に登場する全巻くんはこの記事の案内役のキャラクターです。

アニメの完結編を見て、原作も同じ終わり方なのかが気になっている人は多いと思うんです。
本誌と単行本でも違うと聞いて、どれを最終回と呼べばいいのか迷いました。
まず、いちばん大事な違いだけ教えてください。

結末の骨組みは、本誌も34巻もアニメも同じなんだ。エレンは仲間に止められて、巨人の力はこの世界から消えるよ。
違うのは終盤の数場面で、34巻にはミカサと始祖ユミルの場面と、島のずっと先の未来が足されているんだ。アニメでは、道の会話も一部が描き直されているよ。
だから最終回の話をするときは、どの版で読んだかを先に確かめると、話がかみ合いやすいと思う。

エレンの最期から最終話までは、第135話から第139話の5話ぶんが全部、最終34巻に入っているんだ。
試し読みなら登録しなくても開けるから、34巻を読めるサイトを下にまとめておくね。
- 進撃の巨人の最終回はこう終わった|第138話でエレンが討たれ、第139話で巨人の力が消える
- 進撃の巨人は全何巻で完結した?全34巻・本誌2021年4月の第139話まで
- 進撃の巨人最終回のネタバレ|第135話から最終話までの結末のあらすじ
- 進撃の巨人のその後は?3年後に大使として島へ向かう仲間と、加筆された木と少年
- 進撃の巨人の最終回で死亡した主要キャラ|エレンとジーク、リヴァイとミカサは生存
- 進撃の巨人の最終回が「ひどい」「意味が分からない」と言われる4つの理由
- 進撃の巨人の最終回はループ?ミカサは誰と結婚した?誤解を検証
- 進撃の巨人の本誌と34巻の最終回はどう違う?加筆された2つの場面
- 進撃の巨人のアニメ最終回も同じ結末?完結編(後編)と描き直されたラスト
- 進撃の巨人の最終回を評価する声|第1話「二千年後の君へ」とつながる結び
- 進撃の巨人は今から読む価値がある?アニメを見終えた人は34巻から
- よくある質問
- まとめ|進撃の巨人の最終回は、エレンを止めた仲間が世界と向き合う結末
- 調査メモ
- 参考資料
進撃の巨人の最終回はこう終わった|第138話でエレンが討たれ、第139話で巨人の力が消える
最終回の流れは、2つの話に分けると分かりやすくなります。エレンの最期が描かれるのは最終話の1つ前、第138話です。第139話は、その直後から3年後まで(34巻ではさらに先まで)を描く回になっています。
- 第138話でミカサがエレンを討ち、地鳴らしが止まる。第139話で巨人の力が世界から消える
- 道の世界でエレンは、人類の8割が死んだことと、ミカサへの本音をアルミンに明かす
- 34巻では、ミカサのその後とパラディ島の遠い未来を描く場面が加筆された
エレンは始祖の巨人の力で「地鳴らし」を起こし、壁の外の世界を踏みつぶしていきました。それを止めようとしたのが、ミカサやアルミンたち、かつての仲間と、敵だったマーレの戦士たちです。
最後にエレンの首を斬ったのはミカサでした。エレンが死んだことで巨人の力は消え、巨人にされていた人々は人間の姿に戻ります。2000年続いた巨人の歴史が、ここで終わったことになります。
つまり最終回は、主人公が仲間に止められ、その仲間が生き残って終わる結末です。 エレンが何を狙っていたのかは、第139話の道の世界での会話で語られます。ただし、なぜそこまでしたのかは、本人にも言葉にできません。
取り違えやすいのは、どの版の最終回を指しているかという点です。雑誌の最終話、34巻、アニメでは、最後の数ページの中身が同じではありません。
見分けるには、最後のページを思い出すのが早道です。ミカサが丘の木の下でマフラーを巻き直されて終わるのが本誌、その先に遠い未来の場面が続くのが34巻とアニメと覚えておくと迷いません。
進撃の巨人は全何巻で完結した?全34巻・本誌2021年4月の第139話まで
『進撃の巨人』は諫山創による漫画です。講談社の『別冊少年マガジン』で2009年9月に連載が始まり、2021年4月9日発売の5月号で完結しました。連載は11年7か月に及びました。
全34巻・第139話で完結しました。 完結の号は2021年1月の時点で予告されており、編集部や作者から打ち切りの発表はありません。
最終話の掲載号は売り切れる店が続き、2021年4月13日に重版の決定が伝えられました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 掲載誌 | 別冊少年マガジン(講談社) |
| 連載期間 | 2009年9月〜2021年4月(11年7か月) |
| 全巻数 | 全34巻 |
| 最終話 | 第139話「あの丘の木に向かって」 |
| 本誌の最終話 | 2021年4月9日(別冊少年マガジン5月号) |
| 最終巻 | 34巻(2021年6月9日発売・248ページ) |
| 作者 | 諫山創 |
最終34巻には、第135話から最終話の第139話までの5話が入っています。初出は『別冊少年マガジン』2021年1月号から5月号です。
34巻には通常版のほかに、2種類の特装版が同じ日に出ました。書店向けの「ビギニング」と、コンビニ向けの「エンディング」です。エンディングには第138話と最終話のネームを収めた小冊子が付きました。
完結を伝えた2021年4月の時点で、コミックスの世界累計発行部数は1億部を超えていました。紙でも電子でも全34巻が揃います。
最終章だけを追うなら、地鳴らしが進む33巻と、決戦から結末までの34巻の2冊です。33巻には第131話から第134話までが入っています。

ここから先は、最終章の中身に入っていくんですよね。
アニメをまだ見ていない人や、自分で34巻を読みたい人もいると思います。
どこまで読めば、核心に触れずに済みますか。

ここから先は、エレンの最期から道の会話まで、誰が何をしたかが話数つきで細かく出てくるよ。
エレンが道でアルミンに語った本音も、そこで出てくるよ。
自分で34巻を読んで確かめたい人は、ここで止めて、読み終えてから戻ってきてもいいよ。
進撃の巨人最終回のネタバレ|第135話から最終話までの結末のあらすじ
最終章の決戦は、34巻の5話で描かれます。地鳴らしを進めるエレンの巨大な巨人の背中で、ミカサやアルミンたちが戦う場面から始まります。
| 話数 | 本誌の発売 | 主な出来事 | この記事の節 |
|---|---|---|---|
| 第135話 | 2020年12月(2021年1月号) | 歴代の九つの巨人が現れ、アルミンが巨人に飲まれる | 第135〜137話 |
| 第136話「心臓を捧げよ」 | 2021年1月(2月号) | 2組に分かれて始祖の巨人へ向かう | 第135〜137話 |
| 第137話「巨人」 | 2021年2月(3月号) | 始祖の巨人の頭を吹き飛ばし、リヴァイがジークを討つ | 第135〜137話 |
| 第138話 | 2021年3月(4月号) | ミカサがエレンの首を斬る | 第138話 |
| 第139話「あの丘の木に向かって」 | 2021年4月9日(5月号) | 道での会話、巨人の力の消滅、3年後 | 第139話の2節 |
この順に追うと、エレンの最期と、そのあとに明かされる本音の順番が分かります。
第135〜137話|始祖の巨人の背での戦いとジークの最期
第135話で、エレンの始祖の巨人の背中に、歴代の九つの巨人たちが現れます。アルミンは超大型巨人になろうとしたところで巨人に飲み込まれ、仲間たちは足止めを受けます。
第136話「心臓を捧げよ」では、残った仲間がファルコの飛べる巨人の背で態勢を立て直し、2組に分かれて始祖の巨人へ向かいます。飲み込まれたアルミンは、道の世界でジークと出会います。
第137話「巨人」で、アルミンとジークは、生きることの意味を道で語り合います。何でもない時間を大切にしてきたというアルミンの話に、ジークも思い当たる瞬間があったと気づきます。
それをきっかけに、道にいた歴代の継承者たちが味方につきます。外の世界ではジャンが爆薬を起爆して始祖の巨人の頭を吹き飛ばし、姿を現したジークの首をリヴァイが斬ります。
アルミンは助け出されて超大型巨人に変わり、始祖の巨人の体を吹き飛ばします。それでも戦いは終わらず、始祖の巨人の体から出てきたムカデのような生き物が生き延びています。
第138話|ミカサがエレンを討つ
第138話では、ムカデから出たガスが要塞を包み、その場にいたエルディア人が巨人に変えられます。巨人にされた人たちのなかには、調査兵団のジャンやコニーも含まれています。
ミカサはこの戦いのさなかに、道の世界で別の人生を見ます。エレンと2人で戦いから逃げて暮らした日々で、そこでエレンは、4年後に自分が死んだら忘れてほしいと頼みます。
現実に戻ったミカサは、エレンを忘れないという選択をします。リヴァイがエレンの巨人の口をこじ開け、中に入ったミカサがエレンの首を斬り、別れの口づけをします。
エレンを止めたのは、最後までそばにいたミカサでした。 地鳴らしはここで止まり、物語は最終話の第139話へ移ります。
第1話からエレンのそばにいたミカサが、道で見た別の人生を手放し、エレンに刃を向ける決断をした場面として描かれています。最終話の題につながる丘の木へ向かうのも、このあとです。
第139話|道で語られたエレンの本音と「人類の8割」
最終話の前半は、道の世界でのエレンとアルミンの会話です。戦いの前に交わしていたこの会話を、アルミンはエレンが死んだあとで思い出します。
エレンはまず、地鳴らしで世界の人口の8割が死んだと語ります。パラディ島の仲間に自分を止めさせることで、仲間を世界を救った英雄にするつもりだったことも明かします。
さらにエレンは、始祖ユミルが2000年ものあいだフリッツ王への愛にとらわれ、そこから解き放つ人を待っていたと話します。その人がミカサだった、というのがエレンの説明です。
母カルラを食べたダイナの巨人を、あの日カルラのもとへ向かわせたのが自分だったことも、ここで打ち明けます。第1話の悲劇が、最終話でエレン自身とつながります。
そして、ミカサに自分以外の男と一緒になってほしくない、死にたくないと、アルミンに本音を漏らします。地鳴らしをした理由を問われると、エレンは分からないと答えます。
第139話|巨人の力が消え、アルミンが名乗り出る
道の会話を思い出したアルミンの前に、エレンの首を抱えたミカサが現れます。巨人の力は消え、ガスで巨人にされていたジャンやコニーたちも人間の姿に戻りました。
リヴァイは岩にもたれながら、戦いで死んでいった仲間たちの幻を見て、敬礼を返します。ライナーは母親と再会し、アニは父親と、ファルコはガビと抱き合います。
そこへマーレ軍の兵士たちが来て、エルディア人たちに銃を向けます。巨人の力が消えた証拠を示せと迫られた場面で、アルミンが自分がエレンを殺したと名乗り出ます。
ミカサはエレンを葬るため、首を抱いてパラディ島へ帰ります。行き先は、子どものころのエレンが昼寝をしていた丘の木の下です。最終話の題「あの丘の木に向かって」は、この場面に重なります。
巨人の力はなぜ消えた?意味が分からない人向けに4つの点を解説
最終回の意味が分からないという声の多くは、巨人の力が消えた理由と、なぜミカサだったのかに集まっています。作中で示された説明を、話数つきで順に並べます。
始祖ユミルとフリッツ王(第122話)。第122話は、2000年前の始祖ユミルの過去を描いた回です。奴隷だった始祖ユミルは大樹の根元で巨人の力を得て、フリッツ王に仕えました。
王をかばって槍を受けて死んだあとも、始祖ユミルは道の世界で、王家の命じるままに巨人を作り続けます。巨人の力は、すべてこの始祖ユミルから始まっています。
エレンの説明(第139話)。道の会話でエレンは、始祖ユミルが死後も王に従い続けたのは、王を愛していたからだと語ります。その愛から自分を解き放つ人を2000年待ち、それがミカサだったと話します。
ミカサの選択(第138話)。ミカサはエレンを愛しながら、自分の手でエレンを討ちました。愛した相手に従い続けた始祖ユミルとは、逆の選択だと読めます。
巨人の力が消えた理由(第139話)。道の会話を思い出したアルミンは、ミカサの選択で始祖ユミルが解き放たれ、巨人の力が消えたと理解します。力の始まりが終わったことで、力そのものが消えた形です。
なぜミカサだったのかは、作中でもはっきり答えられていません。 エレンも、その理由は始祖ユミルにしか分からないと話しています。最終回の考察が割れる大きな理由は、この空白にあります。
最終34巻のセリフは、名言の記事で巻と話つきでまとめています。
進撃の巨人のその後は?3年後に大使として島へ向かう仲間と、加筆された木と少年
最終話の後半は、決戦から3年後の場面です。生き残った仲間たちは、パラディ島へ向かう船の上にいます。34巻ではその先の長い年月も加筆されたと、Attack on Titan Wikiは書いています。
| キャラ・要素 | 本誌の第139話 | 34巻で加わった場面 |
|---|---|---|
| アルミンたち | 3年後、大使としてパラディ島へ船で向かう | 本誌と同じ |
| ミカサ | 丘の木の下のエレンの墓で泣き、鳥にマフラーを巻き直される | 家族と墓を訪れ続け、年老いて亡くなる |
| リヴァイ | マーレで車いすで暮らし、ガビとファルコが付き添う | 本誌と同じ |
| ヒストリア | 子を産み、手紙で島のようすを伝える | 本誌と同じ |
| パラディ島 | イェーガー派が軍を組織する | 町が発展し、のちに戦争で壊滅する |
| 丘の木 | エレンの墓のそばに立つ | 長い年月のあと、大木に少年と犬がたどり着く |
3年後、アルミン、ジャン、コニー、ライナー、アニ、ピークは、大使としてパラディ島へ向かいます。 船の上で読むヒストリアの手紙には、島に残ったイェーガー派が軍を組織したことが書かれています。
コニーは、島に残った自分やジャンの家族を、ヒストリアが島の人たちから守ってくれたと話します。島の側にも、仲間を迎える準備をしている人がいることが分かる場面です。
島の外から来る仲間を、島の人たちが実際にどう迎えるのかは描かれません。アルミンは、敵と味方だった者が並んで来れば、島の人も何があったのかを知りたがるはずだと話します。
ミカサはエレンの墓の前で、仲間がもうすぐ来ると語りかけ、会いたいと泣きます。そこへ鳥が飛んできて、ほどけたマフラーを巻き直して去ります。ミカサはエレンに礼を言います。
本誌の物語はここで終わり、34巻ではその先が描かれます。 ミカサが家族と墓を訪れ、年老いて亡くなり、マフラーと一緒に葬られます。島の町は発展したあと、戦争で壊滅します。
最後は、森になった土地で、少年と犬が大きく育った木にたどり着く場面です。本編より後の時代を描いた続編は、2026年10月時点で発表は確認できません。
進撃の巨人の最終回で死亡した主要キャラ|エレンとジーク、リヴァイとミカサは生存
34巻(第135〜139話)の最終決戦で死亡が描かれた主要キャラは、エレンとジークの2人です。最終決戦では、死んだと思われやすい人物も多く生き残っています。
| キャラ名 | 生死 | 巻・話数 | 経緯 |
|---|---|---|---|
| エレン・イェーガー | 死亡 | 34巻 第138話 | ミカサに首を斬られる |
| ジーク・イェーガー | 死亡 | 34巻 第137話 | リヴァイに首を斬られる |
| ミカサ・アッカーマン | 生存 | 34巻 第139話 | エレンを葬る。34巻の加筆で年老いて亡くなる |
| アルミン・アルレルト | 生存 | 34巻 第139話 | 巨人に飲まれたが救われ、3年後に大使となる |
| リヴァイ・アッカーマン | 生存 | 34巻 第139話 | 車いすで暮らす姿が描かれる |
| ジャン・キルシュタイン/コニー・スプリンガー | 生存 | 34巻 第138〜139話 | 巨人にされたが、人間に戻る |
リヴァイもミカサも、最終話で生きています。 リヴァイは決戦のあと、マーレで車いすに乗って暮らし、ガビとファルコが付き添う姿が描かれます。
ミカサが亡くなるのは、34巻で加筆された遠い未来の場面です。最終決戦で死ぬわけではなく、年を重ねたあとの死として描かれています。
ジャンやコニーは、第138話で巨人に変えられたため、そこで死んだと受け取られがちです。第139話で巨人の力が消え、2人とも人間の姿に戻っています。
ハンジやエルヴィンなど、最終決戦より前に亡くなった人物は、全巻を通した一覧でまとめています。リヴァイが28巻で死んだと思われた場面も、こちらで扱っています。
進撃の巨人の最終回が「ひどい」「意味が分からない」と言われる4つの理由
最終回への批判は1つにまとまりません。エレンの動機、ミカサへの本音、始祖ユミルの説明、そして34巻の最後の場面の4点に分かれます。
| 批判されるポイント | 主な内容 | 評価の対象 |
|---|---|---|
| 人類の8割の犠牲 | 理由を問われたエレンが分からないと答える | 第139話(道の会話) |
| ミカサへの本音 | 世界を滅ぼした主人公の言葉として軽く見えた | 第139話(道の会話) |
| 始祖ユミルとミカサ | 2人の関係が本誌では読み取りにくい | 第139話(本誌) |
| 島が戦争で壊滅 | 仲間の戦いが無駄に見える | 34巻の加筆 |
4つのうち3つが、第139話の道の会話と、その後の場面に集まっています。ここから順に見ていき、最後に考察が割れる点を1つ足します。
「人類の8割」の犠牲と、理由を問われたエレンの答え
よく挙がるのは、地鳴らしの規模への戸惑いです。エレンは道の会話で、世界の人口の8割が死んだと語ります。主人公がそれだけの犠牲を出したことを、物語がどう受け止めたのかが問われました。
そのうえ、なぜそこまでしたのかとアルミンに問われたエレンは、分からないと答えます。長く追ってきた主人公の動機が、最後に言葉にならなかったことに、肩すかしを感じた読者がいます。
一方で、エレンは道の会話で、止められると知らなくても地鳴らしを起こしただろうとも語っています。自由を求める気持ちそのものが理屈では説明できない、という読み方もできます。
道の会話の終わりに、アルミンがパラディ島のために世界の憎しみを引き受けてくれたことへ礼を言う場面も、虐殺を認めているように読めるとして、否定的に受け止める声が見られます。
作品の第1話から、エレンは壁の外に出たいと願い続けてきました。その願いが極端な形で実現したのが地鳴らしだった、と読むかどうかで、この答えの重さは変わります。
ミカサへの本音が「軽い」と受け取られた道の会話
第139話でエレンは、ミカサに自分以外の男と一緒になってほしくない、死にたくないとアルミンに漏らします。この場面にも不満の声が見られます。
世界の大半を踏みつぶした主人公が、最後に語るのが恋の未練だったことが、物語の重さと釣り合わないと受け取られました。英雄にも悪役にも収まらない姿に、戸惑う声が見られます。
ただ、この場面のエレンは、若者としての本音を仲間に見せる場面です。神のような力を持った人物が、最後は弱さを見せる人間として描かれたとも読めます。
アニメについて、諫山創は自分の希望でラストのネームを描き直したとコメントしています。 Attack on Titan Wikiは、この会話の後半に変更があると書いています。
本誌での印象が合わなかった人は、アニメ版の同じ場面と見比べると、受け取り方が変わるかもしれません。
始祖ユミルとミカサの関係が本誌では読み取りにくかった
エレンは、始祖ユミルが2000年待っていた解放者がミカサだったと語ります。けれど本誌の第139話では、ミカサが始祖ユミルに何をしたのかが、言葉ではほとんど説明されません。
そのため、なぜミカサだったのか、なぜミカサがエレンを討つと巨人の力が消えるのかが分からないという声が多く出ました。「最終回の意味が分からない」という声とも重なる点です。
34巻では、去っていくミカサが始祖ユミルの幻に語りかける場面が加わりました。本誌では言葉の少なかったミカサと始祖ユミルのつながりに、場面が1つ足された形です。この加筆で流れが追いやすくなったと受け取る読者もいます。
本誌だけで読んだ人からは、この点の不満が出やすい形です。 34巻やアニメでこの場面を読むと、説明が足りないと感じた部分が埋まる人もいます。
最後に島が戦争で壊滅する加筆の場面
34巻の最後の数ページでは、パラディ島の町が発展したあと、戦争で壊滅する場面が描かれます。エレンも仲間も守ろうとした島が、結局は戦いで滅びます。
この場面を見て、仲間たちの戦いもエレンの犠牲も無駄だったように感じた、という声が見られます。本誌の最終話がミカサの穏やかな場面で終わっていた分、落差が大きく受け取られました。
一方で、争いはなくならないという現実を、最後に正面から描いたと評価する読み方もあります。巨人の力が消えても、人と人との争いは残ることを示した結末です。
どちらに受け取るかで、作品全体の印象まで変わるのがこの場面です。 本誌と34巻のどちらで最終回を読んだかで、評価が分かれやすいのもこのためです。
木と少年は何を意味する?考察の分かれ目
最後のページで少年と犬がたどり着くのは、大きく育った丘の木です。エレンの墓のそばにあった木で、その姿を、2000年前に始祖ユミルが巨人の力を得た大樹と重ねて読む見方があります。
ここから2通りの読み方ができます。1つは、少年が新たな巨人の力に出会い、歴史がまたくり返されるのではという不安の読み方です。もう1つは、長い時間のあとも人の営みが続くという読み方です。
木の中で少年が何に出会うのかは、作中で描かれていません。最終回の考察で意見が分かれるのは、この空白があるためです。
どちらが正解かは作中で示されていません。 最後の1ページは、読者に先を想像させたまま閉じられていると考えられます。

批判の多くが、第139話の道の会話と、34巻の最後の場面に集まっているのが分かりました。
納得できないまま本を閉じた人も多いと思うんです。
この結末を受け止めやすくする読み方はありますか。

ここからは想像も入るけれど、エレン1人ではなく、エレンを止めた仲間たちの物語として読むと見え方が変わると思う。
第138話のミカサも、第139話で名乗り出るアルミンも、エレンが残した重さを自分で引き受けているんだ。
道の会話を答え合わせではなく、止める側に回った仲間への置き手紙として読むと、少し受け止めやすくなるかもしれないね。
進撃の巨人の最終回はループ?ミカサは誰と結婚した?誤解を検証
最終回の場面が多くの解釈を呼んだ分、事実と違う説も広まっています。よく見かける説と、作中の描写を並べます。
| よくある説 | 実際 |
|---|---|
| 物語はループしていて、最初に戻る | 時間が巻き戻ってやり直す描写は、最終話まで無い |
| ミカサはジャンと結婚した | 34巻の加筆で家族と墓を訪れる姿は描かれるが、相手の名前は作中で示されない |
| マフラーを巻いた鳥はエレン本人 | 鳥の正体は説明されない。ミカサがエレンに礼を言う場面として描かれる |
ループ説が広まった理由の1つは、エレンが未来と過去の記憶を同時に見ていたことです。第139話でエレンは、ダイナの巨人を母のもとへ向かわせたのが自分だと語ります。
これは時間を戻したのではなく、道の世界を通じて過去に働きかけたものとして描かれています。作中で、世界が最初からやり直される場面はありません。
ミカサの結婚相手は、ジャンだとする説が多く語られています。34巻の加筆には、ミカサが男性と子どもを連れてエレンの墓を訪れる場面があります。ただし、その男性が誰かは作中で明かされません。
登場人物の関係が最終回までにどう変わったかは、相関図の記事で、巻と話つきでまとめています。
鳥がエレンの生まれ変わりだという説も同じです。ミカサは鳥を見送りながらエレンに礼を言いますが、それはミカサの受け止め方として描かれています。鳥の正体そのものは、最後まで語られません。
進撃の巨人の本誌と34巻の最終回はどう違う?加筆された2つの場面
最終34巻は、本誌の最終話から2か月後の2021年6月9日に発売されました。 第139話の中身は、本誌から一部変わっています。
| 項目 | 本誌(別冊少年マガジン2021年5月号) | 34巻(2021年6月9日発売) |
|---|---|---|
| 物語の中盤 | ミカサはエレンの首を抱えて去る | 去るミカサが始祖ユミルの幻に語りかける |
| 最後のページ | 丘の木の下で、ミカサが鳥にマフラーを巻き直される | その先に、ミカサの晩年と島の未来が続く |
| 結末の軸 | エレンを失ったミカサの穏やかな場面 | 長い年月と、くり返される争い |
英語圏のファンWiki「Attack on Titan Wiki」は、中盤のミカサが始祖ユミルに語りかける場面と、ラストの未来の場面の2つが、本誌には無く34巻で加わったと書いています。
いちばん大きな違いは、最後のページです。本誌はミカサとマフラーの場面で終わるため、エレンを失った悲しみと静けさが残ります。34巻はそこから遠い未来へ進み、島の滅びと木と少年までを描きます。
中盤の加筆は、本誌で説明が足りないと言われた始祖ユミルとミカサの関係を補う場面です。ミカサの側から始祖ユミルに向き合う場面が置かれ、本誌より2人のつながりが見えやすくなったという声があります。
本誌で最終話を読んだ人にとって、34巻で読み直す意味があるのはこの2つの場面です。最後の数ページだけでも、最終回の印象は変わります。
ただし、34巻の加筆も全員に歓迎されたわけではありません。本誌の静かな終わり方を好む人からは、島が滅びる場面は要らなかったという声も見られます。
進撃の巨人のアニメ最終回も同じ結末?完結編(後編)と描き直されたラスト
アニメから入った人がいちばん気になるのは、原作とアニメで結末が同じかどうかです。アニメは原作の最終34巻までをすべて描いており、大きな流れは原作と同じです。
| 媒体 | ベース | 放送・公開 | 結末の見通し |
|---|---|---|---|
| アニメ The Final Season 完結編(前編) | 原作第131〜134話(33巻) | 2023年3月 | 地鳴らしの進行まで |
| アニメ The Final Season 完結編(後編) | 原作第135〜139話(34巻) | 2023年11月4日24時(NHK総合) | 原作の最終話まで。ラストのネームが一部描き直された |
| 劇場版『進撃の巨人』完結編THE LAST ATTACK | 完結編の前編と後編 | 2024年11月8日公開・145分 | 前後編を1本の映画に再構築 |
テレビアニメは2013年4月に始まり、最終章の「The Final Season」は2020年12月から放送されました。完結編の前編が2023年3月、後編が同じ年の11月で、10年かけて原作の最終話までたどり着いています。
完結編(後編)は、2023年11月4日の24時からNHK総合でスペシャル番組として放送されました。Amazon Prime Videoなどの配信サービスでも、同時期に配信が始まっています。
放送前に原作者の諫山創は、自分の希望で少しだけラストのネームを描き直したとコメントしています。Attack on Titan Wikiは、道でのアルミンとエレンの会話の後半に、この変更があると書いています。
同じWikiのあらすじでは、アニメのエレンは理由を問われて、力を手にしただけのばかだったからだと答えます。アルミンも、自由な世界をエレンに教えたのは自分だと言い、2人で責任を負うと伝えます。
34巻で加筆された未来の場面も、アニメに入っています。エンディングのクレジットの横に島の未来が流れ、クレジットのあとに少年と犬が木にたどり着く場面が置かれました。
劇場版『進撃の巨人』完結編THE LAST ATTACKは、テレビの完結編の前編と後編を、145分の映画に再構築した作品です。
アニメの完結編(後編)は原作34巻の第135話から最終話までを描いており、アニメの先に続く原作の話はありません。 Attack on Titan Wikiが挙げる違いは、道の会話の後半と、未来の場面の置き場所です。
※2026年10月時点の情報です。配信状況は変わるため、最新情報はアニメ公式サイトや各配信サービスで確認してください。
進撃の巨人の最終回を評価する声|第1話「二千年後の君へ」とつながる結び
否定的な言葉で検索すると、批判ばかりが目に入ります。けれど同じ最終回に、強く評価されている点もあります。
| 論点 | 否定的に感じた理由 | 評価された理由 |
|---|---|---|
| エレンの最期 | 動機が言葉にならなかった | 最後に人間らしい弱さを見せた |
| ミカサの選択 | 始祖ユミルとの関係が分かりにくい | 愛する人を自分で止める決断を描いた |
| 最後の場面 | 島が滅びる加筆が重い | 第1話の丘の木に戻る構成 |
争点はほぼ同じで、どこに重きを置くかで評価が分かれています。エレン1人の物語として読むか、エレンを止めた仲間たちの物語として読むかの違いとも言えます。
評価する声でよく挙がるのが、第1話とのつながりです。第1話の題は「二千年後の君へ」で、物語は丘の木の下で眠るエレンと、それを起こすミカサの場面から始まります。
第122話は、2000年前の始祖ユミルが大樹の根元で巨人の力を得るまでを描いた回です。最初の巨人の物語も、木から始まっていたことになります。
最終話は、そのミカサが丘の木の下にエレンを葬る場面で終わります。 第122話の題「二千年前の君から」は第1話の題と対になっており、第1話の題が最終話で回収されたと読む声があります。
最終話が載った『別冊少年マガジン』5月号は売り切れる店が続き、緊急で重版されました。完結の反響の大きさは、批判だけでなく、結末を見届けたい読者の多さも示しています。
進撃の巨人は今から読む価値がある?アニメを見終えた人は34巻から
結論から言えば、アニメの完結編を見た人にも、34巻を読む価値はあります。アニメでは終盤の一部が描き直されているため、原作のままの会話を読むなら本誌か34巻です。いま手に入れやすいのは34巻です。
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| アニメと原作の違いを確かめたい | 主人公が報われる結末を求めている |
| 伏線が最終話でつながる物語が好き | 救いのはっきりした終わり方が好き |
| 戦争と自由を描く重い話が平気 | 人が多く死ぬ物語が苦手 |
すでに原作を本誌で読み終えた人は、34巻の加筆だけでも読む意味があります。最後のページの印象が変わり、木と少年の場面の意味を自分で考え直すきっかけになります。
途中で離れた人は、どこで止まったかを思い出すのが先です。舞台が海の向こうのマーレに移る23巻から最終巻まで続けると、エレンが地鳴らしへ向かう流れが追いやすくなります。
アニメの続きとして読む話は無く、アニメとの違いを確かめるなら34巻が入口です。最初から読み直す人は、第1話と最終話の丘の木を見比べてみてください。

34巻だけ読むか、最初から読み直すか、迷う人もいそうです。
結末を知ったうえで読んでも、楽しめるものなんでしょうか。
読む順番の目安があれば教えてください。

結末を知っていても、第138話のミカサの場面は、ページで見ると印象が違うんだ。だから知ったうえで読んでも楽しめるよ。
時間がない人は34巻だけ、じっくり読むならマーレ編の23巻から最後まで、と分けて考えてみて。
わたしは全巻読んでるから言えるんだけど、読み終えたら第1話をもう一度開くと、丘の木の場面がまるで違って見えるはずだよ。
よくある質問
まとめ|進撃の巨人の最終回は、エレンを止めた仲間が世界と向き合う結末
進撃の巨人の最終回は、第138話でミカサがエレンを討ち、第139話で巨人の力が消えて終わります。 「ひどい」という評判は、人類の8割の犠牲と、道の会話でのエレンの本音に向けられたものでした。
最終話は、3年後に大使として島へ向かう仲間と、丘の木の下のミカサの場面で閉じます。34巻ではその先に、ミカサの晩年と島の滅び、木と少年の場面が加わりました。
ループ説やミカサの結婚相手は、作中で明示されていない部分が独り歩きしたものです。アニメは原作の最終話までを描き、諫山創の希望でラストのネームが一部描き直されました。
エレンの動機に納得できないのも、仲間の決断を見届けた結末と受け取るのも、どちらも自然な受け止め方です。評判だけで決めず、第138話から最終話までを自分で読んだうえで判断する道もあります。

結末を知ってから第1話に戻ると、母カルラを失った悲劇が、最終話でエレン自身とつながっていたと分かるんだ。
最終34巻だけ確かめる道と、全34巻を紙で揃える道を下に並べたから、合うほうを見てみて。
調査メモ
いちばん迷ったのは、どの版を最終回として書くかでした。本誌、34巻、アニメで最後の数ページが違うため、1つにまとめると、どこかの読者の記憶と食い違います。そこで3つを表で並べることにしました。
話数の扱いにも気を使いました。エレンが討たれるのは最終話ではなく第138話です。「最終回でエレンが死ぬ」と書くと、第139話の道の会話がエレンの死の前の出来事だと伝わりにくくなります。
34巻の加筆は、ミカサの結婚相手や木と少年など、検索の多い疑問につながっています。ただ、作中で明かされていないことは多いので、描かれた事実と、そこから広がった説は分けて書きました。
エレンの動機は、ここでも答えを出していません。批判と評価の両方を並べたのは、どちらも同じ場面から生まれた読み方だからです。
参考資料
- 講談社「進撃の巨人(34)」※最終巻の発売日・ページ数・初出
- 講談社「進撃の巨人 公式ぬりえブック オレたちの戦い」※第1話・第122話・第137話・最終話の題と収録巻
- マガポケ「進撃の巨人 【第136話】心臓を捧げよ」※第136話の題
- アニメ!アニメ!「「進撃の巨人」原作マンガ、遂に最終回! 本日発売「別冊少年マガジン」5月号で11年7カ月の連載に幕――」※最終話の掲載号・連載期間・累計部数
- アニメ!アニメ!「「進撃の巨人」最終回掲載で大反響!「別冊少年マガジン」5月号、重版が緊急決定」※5月号の重版
- ファミ通.com「漫画『進撃の巨人』4月9日発売の”別冊少年マガジン5月号”でついに完結。コミックス最終巻は6月9日に発売」※2021年1月時点の完結の予告
- ファミ通.com「『進撃の巨人』完結となる単行本最終巻34巻、ついに発売。」※34巻の発売日と2種類の特装版
- TVアニメ「進撃の巨人」公式サイト「TVアニメ「進撃の巨人」The Final Season 完結編(後編)11月4日(土)24時よりNHK総合にてスペシャル放送決定!」※完結編(後編)の放送日時と配信
- TVアニメ「進撃の巨人」公式サイト「劇場版「進撃の巨人」完結編THE LAST ATTACK 11月8日(金)上映決定!」※劇場版の公開日・上映時間・内容
- ORICON NEWS「『進撃の巨人』アニメ最終回、原作と異なるラストに 作者が言及「ラストのネームを描き直させていただきました」」※諫山創のコメント
- ABEMA TIMES「アニメ「進撃の巨人」最終回はいつ放送?完結編まで配信、11月8日からは映画が公開に」※完結編の前編・後編が描いた原作の範囲
- Attack on Titan Wiki(Fandom)「Toward the Tree on That Hill (Chapter)」※第139話のあらすじと、34巻で加わった2つの場面
- Attack on Titan Wiki(Fandom)「Toward the Tree on That Hill (Episode)」※アニメでの道の会話の変更と、未来の場面の置き場所
- Attack on Titan Wiki(Fandom)「A Long Dream (Chapter)」※第138話のあらすじ。第135〜137話は同Wikiの各話ページ





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